ドキュメント昭和天皇（全八巻揃い）

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『ドキュメント昭和天皇』
　著者　田中伸尚　緑風出版　

第１巻　侵略
　1989年2月初版第３刷　350頁
　泥沼の中国侵略から太平洋戦争前夜に至る激動の時代を、天皇を頂点とする宮中・政府・軍部の緊張関係を克明に描きながら、天皇の侵略責任、戦争責任を鋭く追及する

第２巻　開戦
　1988年8月初版第２刷　408頁
　東条首相らの説明にいちいち頷いていた天皇は席を立つ　12月1日の御前会議で「開戦の聖断」はくだった　すでに機動部隊は東進し・パール・ハーバーに照準を合わせた

第３巻　崩壊
　1988年10月初版第２刷　454頁
　緒戦の勝利に酔う42年正月の天皇　だが6月のミッドウェー海戦大敗以降は敗勢覆うべくもなく、「米軍をピシャリと叩けぬか」と叫ぶ中で大日本帝国の崩壊が始まる

第4巻　敗戦〔上〕
　1989年2月初版第２刷　544頁
　敗戦必至の中で宮中グループの「国体護持」のための「終戦工作」が密かに開始される　「もう一度戦果を」と呟く天皇を嘲笑う様に連合軍は本土を空襲、沖縄に迫る

第５巻　敗戦［下］
　1989年初版第２刷　620頁
　独伊の独裁者も死に、遂に戦争を断念した天皇は、国体護持のための和平を決意　皇族会議で「たのむたのむ」と結束を訴え、軍部を切り捨て、聖断のシナリオを演ずる

第６巻　占領
　1990年10月初版第１刷　274頁
　天皇制の必死の生き残り戦略が進められる中で、占領軍が進駐、戦艦ミズーリ号で降伏文書が調印され、東条ら先般が逮捕される　天皇は遂にマッカーサー元帥を訪問する

第７巻　延命
　1992年2月　初版第１刷　342頁
　天皇制護持のための憲法改正を構想する近衛文麿は、マッカーサーの内諾を得ることに成功し、改憲作業の勅命を受ける　しかし、米国本土を中心に高まる戦争責任追及の波は、皇室の藩屏たちの足元にひたひたと押し寄せる

第８巻　象徴
　1993年3月　初版第１刷　599頁
　天皇制生き残りのためには、何としてもマッカーサーの支持を獲得しなければならない　そのためには、どこまで譲歩すればよいのか？　天皇裕仁の必死の戦いは続く　一方、占領政策の滑化のために、天皇制を有効に利用しようとするマッカーサー　両者のせめぎ合いは、憲法改正問題をめぐって緊張と波乱の中で頂点を迎える